過去の修理・カスタマイズ
資料

「いざ、聖地へ」

2015/10/24

 

このブログも、本当に長いことご無沙汰してしまった。

「新商品のご紹介」 ということで最後にアップしたのが6月2日になっているから、、、実に5ヶ月近く手つかずの状態だったということか、、。

さてさて、ずーっと前から中断状態になっていた 「オリジナルムーブメント」 のプロジェクトだが、、、ようやっと少し前進できそうな気配(?)。

というのも、来週末から10日ほど、機械や部材の調達に、スイスに遠征(?)することになっているのだ。

ことの起こりは、この夏、以前何度かこのブログご紹介したスイスの助っ人、パスタイムオリジナルムーブメントの設計図面の製作を担当してくれた 「F氏」 の来日だった。

日本人の奥さんの里帰り、夏休みを兼ねて来日した彼を誘い、ホームグラウンドの伊東で釣りをした帰りの車中で、その話は出た。

F氏

「今日はありがとう。 ボクはほとんど釣れなかったけど、久し振りに海で泳げたし、本当に楽しかったよ。」 

「うん。 本当はもっと釣れたら良かったんだけど、、、まあ、こいつばっかりは自然が相手だから仕方ないね。」 

F氏

「そうだね。 ああ、それはそうと、今度は君が来る番だよ。」

「ん? あー、スイスにね。 行くよ。 きっと、そのうち。」

F氏

「 ホントかなー。 まあ忙しいのは判ってるけど、、、そんなに先にならないようにね。」

「うん、わかった。 約束するよ。」

とそんな感じで、数日後に、F氏はスイスに帰って行った。

帰国して数日後、彼からメールがあった。

「こっちは今日、朝5℃まで冷え込んだよ。 そうそう、この間たまたま時計のショーでデュフォーさん(Philippe Dufour氏 5月16日のブログ参照 )と会った時に君が近々来るかもしれないって話したら、それなら何ヶ所か連れて行きたいところがあるからって言ってたよ。 12月になると雪が積もって動くのが大変になるから、その前に、早くおいでよ。」

忙しい忙しいと言っては何でも先延ばしにする悪い癖のある私も、、、遂にエエィ、と思い切ったのだった。

そもそも四半世紀も時計屋をやっていて、スイスに一度も行ったことがない、というのも不思議と言えば不思議。

それというのも、商品の仕入れ先としては圧倒的にアメリカが有利だったからなのだが、、、しかし 「時計を作る」 という話しになって、部材、機材の調達や、ノウハウの習得を考えると、、、やはりスイスに行く必要があるのかなー、と思い始めていたタイミングではあったのだ。

今月初め、私の旅程を知らせたメールに、F氏から返信が来た。

「日程の件は了解。 そうそう、今日はデュフォーさんと会って、君が来ている間の予定を打ち合わせすることになってるよ。  君にサプライズを用意しているって言ってたけど、まあ、それは来てからのお楽しみってことで。 あと、この間話していた歯切り旋盤、良さそうなのを見つけたよ」

私はオリジナルムーブメントの試作段階で、直径が1ミリ近辺、若しくはそれ以下のピ二オン(小さな鋼の歯車)を製作するにあたり、現在うちにある軽量の歯切り旋盤には、色々な意味で難があることを痛感していた。

これは、80年ほど前のドイツ製の時計旋盤に歯車製作用のアタッチメントを取り付けたものだから、そもそも歯車製作用の専用機ではないのだ。

勿論、歯車製作の専用機は今でも作られているのだが、、、これはどれもコンピューター制御の大掛かりな量産用の機械ばかり。

今必要なたった一つの歯車を手早く試作したい、などという仕事には全く不向きで、、、こういった場面では、やはりマニュアル操作の歯切り旋盤が必要になる。

色々な機械メーカーに問い合わせてみた結果、そういった専用機はもう製造されていないことが判って途方に暮れていたのだが、、、なんと、今回その専用機(中古)も、F氏が現地で見つけてくれてあると言うではないか!

友人とは、つくづく有り難いものだと思う。

出発は、来週の土曜日(10/31)

11/11に店に戻ります。

機械や部材だけではなく、時計もいくらかは入手してご紹介できるかと思います。

現地の様子はまたこのブログでご紹介しますので、どうぞご期待下さい !!