アワーホイール製作
2011/05/05
時針が取り付けられ、12時間で一周する歯車ですね。
一枚の歯が削り取られ、その両脇の歯も先端が潰れてしまっていますから、全く使い物になりません。
見当違いなところにヤスリが掛けてあったり、、「入れ歯」をしようとして隣の歯車まで潰してしまったり、、、、150年余りの間にはいろいろあったのでしょう。
他の歯が健全な状態であれば無くなった歯だけ「入れ歯」する方法もありますが、このように全体に傷んでいるものの場合は新規に製作するべきでしょう。
アワーホイールの中心には、分針の取り付けられる「ツツカナ」をやり過ごす為の穴が必要です。 パイプ部分を切削する前にツツカナをアワーホイールの穴に通して、隣り合った歯車との噛み合い・作動具合をチェックしてみます。 この時計の場合は、この頃のイギリスの時計としては大変珍しい「カレンダー付き」のものであるため、通常アワーホイールと噛み合う「日の裏車」以外にカレンダー送りの歯車とも噛み合う仕様です。 |