ケース製作
2009/11/29
かつての名品の多くが金・銀の再生などの目的でケースを剥ぎ取られ、ムーブメント単体にされてしまっている現状は大変残念なことですが、それらのムーブメントは完全に寸法・仕様の合ったケースを製作することによって再び時計として蘇ります。
またオリジナルのケースに入った完品をお持ちの方でも、日常の使用によってオリジナルケースを傷つけたくない、というような場合には日常使用のためのケースを別作することによってオリジナルケースを温存することができます。
まず、お持ちのムーブメントを良く拝見した上で好みのデザインを充分伺い、ケースの設計・製作に入る流れとなります。
写真は旋盤で切削によってベゼルを製作しているところです。
ベゼルや裏蓋以外にケースのセンター部、ペンダント、ボウ(下げ管)、ヒンジ(蝶版)なども製造当時と同様に全て切削によって製作します。 写真は19世紀半ばのカギ巻き懐中時計用のもの |