天芯(天真)製作2
2010/04/08
年式を考えると製造当時から何度かは天芯が交換されているはずですが、今付いている天芯は、中心の精度・研磨の具合ともにとてもレベルの低いものです。
ホゾ(軸の先端)部分の寸法も穴石に対し細くてガタがありますし、本来のこの時計のグレードとはかけ離れたものですから、オリジナルの仕様に沿って製作・交換します。
下半身の切削に関しては、完全な中心を得ることのできるワックスチャックを使用し、ローラーテーブル(大ツバ)、セーフティーローラー(小ツバ)が圧入で取り付け出来る寸法に切削・仕上げします。 |
次に天輪に天芯をカシメていきます。 |
天輪の腕からわずかに出ているカシメ部分をまずタガネで拡げます。 |
天芯にローラーテーブル、セーフティーローラーを圧入します。 |
天輪の歪み、振れが完全に修正出来たら、今度は片重りを無くしていきます。 |