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懐中時計 修理 天真製作

時計部品製作

NOTICE:This article written in Japanese.

(公開日: 2009/09/23)

時計修理の部品製作の中で一番多い天真製作です。

折れていなくても、先端の曲がりや磨耗などにより精度が悪くなります。


カシメ

まず初めに傷んだ天真を天輪から外すためにカシメの部分を削り取ります。


カシメ切り取り

カシメを削り取ることで、天輪に負担をかけずに天真を取り外す事が出来ます。

過去の不適切な修理によって、カシメを削らずに、タガネで打ちぬかれてしまい、天輪が歪んでいたり、天真の入る穴が変形してしまっている天輪をよく見かけます。


青焼きの炭素鋼

青焼きの炭素鋼をチャックに挟み、天芯が削りだせる長さだけ出します。


天輪の入る部分まで削った様子

天輪を取り付け、カシメの部分を残し、ヒゲ玉の取り付け部を削り出していきます。


ヒゲ玉の穴に合わせて太さを調整

ヒゲ玉の穴にちょうど良く圧入される様な軸の太さにしていきます。


上半身の完成

天芯の上半身が完成です。


ローラーテーブルの穴に合わせて太さを調整

天芯の下半身は、上半身をワックスチャックという特殊な方法で軸が狂わない様取り付け、ローラーテーブルがちょうど良く圧入出来る所まで削っていきます。


懐中時計 天真 完成
天芯上ホゾ拡大写真
天芯下ホゾ拡大写真

これで天芯の完成です。

顕微鏡の拡大写真で、傷んだ天芯と新しい天芯のホゾを比較すると、新しい天芯はホゾがツルツルピカピカで、いかにも穴石の中で抵抗なく動くことが想像出来ます。



Tags
 修理・レストア

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