時計部品製作
NOTICE:This article written in Japanese.
クロノグラフのリターンハンマーが無くなっています。
リターンハンマーは、スプリングによって押さえられ、固定されていますが、そのスプリングが折れてしまったために、ハンマーが無くなってしまったのでしょうか?
今回は、リターンハンマーと折れてしまったスプリングを製作します。
まずはリターンハンマーを製作します。
資料からこの時計のリターンハンマーの形状を探し、炭素鋼の板にけがきます。
大まかな形状が削りだされたら、ネジ穴2つを切り熱処理を施します。
リターンハンマーのネジ穴に、1つはポストに刺さるパイプ状のパーツ、もう1つはスプリングが引っ掛かるためのネジ状のポストを製作し取り付けます。
リターンハンマーのパイプとスプリング用のポストの拡大写真。
これでほぼリターンハンマーの完成です。
ここからハートカムに当たるリターンハンマーの先を微調整していきます。
次に折れてしまっているスプリングを製作していきます。
同じく炭素鋼から削りだしていきます。
大まかな形状が出来たところで熱処理を施します。
下が折れたスプリングです。
これでスプリングの完成です。
時計に取り付けたスプリングの拡大写真です。
表面の仕上げや、角の面取りなど、周りのパーツと同じにし、オリジナルにほぼ近いパーツを製作します。
時計に取り付けたリターンハンマーの拡大写真です。
これでクロノグラフ機能が復活しました。