懐中時計ケース製作
NOTICE:This article written in Japanese.
当店では、販売品またはお客様がお持込みになったムーブメントに合わせてケースの
製作を行っております。
今回ご紹介するのは当店のエングレーバー辻本が製作したオーダーメイドの懐中時計ケースです。
販売商品は[Louis Audemars]の43mmムーブメント。
機械に合わせて、お客様のご要望でケース製作を行うカスタム懐中時計の商品です。
製作過程を含めたご紹介記事になりますのでご覧下さい。
大型のシルバーリングを切削していきます。
先ずは主体となるミドルケースの加工から。
内径切削で、ムーブメントがしっかり収まるように加工していきます。
ムーブメントがリングに入りますと、次はスナップの削り出しです。
ミドルケースにスナップの【オス】の加工ができますと、次はベゼルのスナップ【メス】切削です。
今回のムーブメントはレバーセット仕様ですのでベゼルの開閉が頻繁に行われます。
深い溝を作ることで、長期間使用可能なスナップになります。
三つのリングから成るケース本体が出来上がりますと
ペンダントの製作に移ります。
削り出したペンダントをミドルケースにロウ付け。
水平、垂直が整っていないと、スムーズな竜頭のアクションが得られません。
下げ管を留める為の飾りもロウ付けします。
そしていよいよ終盤の蝶番製作です。
角度、テンション、スナップ等、ケースの中で最も重要な要素が、この作業一つで全て
決定してしまうので注意が必要です。
表裏の蝶番が完成しましたら、開閉用の取っ手を作ります。
この後、下げ管を付けてガラスを嵌めますとケースの完成となります。
Louis Audemarsの資料を元に製作しましたので、クラシックなおさまりの良いケースに仕上がりました。
オーナー様のご希望でムーブメント整備時にネジ青焼き加工を施しました。
より美しく彩られたムーブメントが、常時覗ける仕様です。
カスタム懐中時計 如何でしたでしょうか?
ケース製作カスタマイズに関しまして、過去製作品は下記ページでご紹介しております。
よろしければご覧くださいませ。