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エングレービング
NOTICE:This article written in Japanese.
パスタイムでは専属のエングレーバーの辻本によりムーブメントに装飾を彫刻するカスタムを行っております。今回は大面積の受け板にアラベスク模様を透かし彫りした製作例です。
スイスのハイグレードムーブメント。加工前のこの状態から装飾の作業に入ります。
元々施されていた模様を削りとって面出し研磨をした後で、彫り上げる模様をケガキます。
ケガキとスケッチを元にビュラン（専用彫刻刀）で筋彫りを行います。
筋彫りの完了した状態。アウトラインからの余白は全て凹面に彫り落としてあります。
透かし彫りの施される凹面に極細ドリルで下穴をあけていきます。
下穴を頼りにヤスリ、糸鋸を使用して透かし彫り。
全ての受け板に透かし彫りを行います。
意図的に残された凹面は表情を整える為に、マッドトーンに仕上げます。
ビュランの彫り跡から比べると落ち着いた表情となります。
透かし彫りの作業が完了した時点でアラベスクに陰影表情を加える為に毛彫りを施します。
彫りの作業が全て完了した状態。
更に陰影を強調させる為、彫られた凹面を黒色に加工します。
完成時の接写。この後、当店の時計師の手よって整備され完成となります。