カスタマイズ
NOTICE:This article written in Japanese.
今回ご紹介するのは当店のエングレーバー辻本が製作致しました、特注デザインの手彫りダイアル搭載腕時計です。
花柄エングレービングを施したダイアルは懐中時計の時代に存在しますが
昔のデザインを元に、手彫りを押し出した文字盤を、当店のカスタム腕時計に合わせた一品です。
○シルバーとピンクゴールドの二色構成
○ローマ数字 【12時】にご指定のイニシャル【EK】を合わせた仕様
○ダイアル外周にギョーシェ模様
○18Kピンクゴールドのメダルに花模様と記念日をエングレービング
○手彫りメダルをアピールする為、二針仕様
上記仕様を織り込んだデザイン画を元に製作スタートです。
先ずは文字盤外周部の銀板製作からです。
ローマ数字をビュラン(専用彫刻刀)で順番に刻み、時分を示す小さなドットをドリルで彫ります。
手彫り作業が完了したらギョーシェ模様をローズエンジンで刻んでいきます。
※ギョーシェについてはこちらをご覧ください。
綺麗に砥いだ刃物によって凹凸が刻まれているので、現状ですと反射光が目立ち過ぎてしまいます。
そこで光を抑えるために極細のニードルでギョーシェ部を加工していきます。
彫刻作業が全て完了しましたら、旋盤で中央部をくり貫きます。
各数字、インデックスにブラックを入れて、全体にヘアーライン仕上げを施しますと
文字盤の外周部は完成です。
次に着手しますのはダイアル中央部のメダルです。
18Kピンクゴールドを素材に、ご指定頂いた記念日と装飾絵をビュランで彫っていきます。
装飾余白部を極細ニードルでマッドトーンに加工後、表面を仕上げますと完成です。
完成した外周部のシルバーリングとピンクゴールドのメダルを嵌め合わせますと
エングレービング文字盤の完成です。
この後ムーブメントの整備を終えてケーシングされ完成となります。
今回のダイアルは、角度を変えることで繊細な手彫り装飾を楽しんで頂ける一品に仕上がりました。
合わせたムーブメントがELGINの0サイズ19石モデルですので、表裏共に『装飾』をお楽しみ頂けると思います。
ローマ数字にイニシャル【EK】を合わせるデザインも所有感を高めてくれるポイントです。
ささやかですがユニークなアピールではないでしょうか?
最後までご覧頂きありがとうございました。
代々受け継ぐことのできる特別な腕時計、如何でしょうか。
カスタム腕時計の詳細はこちらをご覧下さい。