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懐中時計 修理 入れホゾ

修理・レストア

(公開日: 2009/09/26)

腕時計のガンギ車のホゾが折れてしまっています。

歯車と一体で出来ている軸の為、折れた軸を交換するには、歯切りをしないといけませんが、それは時間も費用もかなり掛かってしまいますので、入れホゾで修理します。

入れホゾとは、軸ごと交換するのではなく、折れた軸の先端のホゾ部分だけを、元の状態に修復する修理となります。


穴あけ

まず折れたホゾの太さより若干太いドリル(0.12mm)を作り、穴を開けていきます。

穴を空けを容易に行う為に、元の軸を焼き戻し、鉄を柔らかくし作業を行う事によって、軸が変色していたり、柔らかく焼き戻されたままとなっているのをよく目にします。

当店は、超硬のドリルを使い作業を行う為、元の軸の仕上げや硬さはそのままで修理でき、入れホゾの修理跡が一切残りません。


楊枝との比較

腕時計のガンギ車なのでとても小さく、ホゾも0.1mmほどです。

楊枝の頭でサイズの比較をしています。


穴の開いた軸

元の軸に穴が空いた様子。


炭素鋼圧入

空いた穴に、青焼きの炭素鋼を抜けない強さで圧入します。


整形

穴石に合わせ、ホゾの太さ、長さを削りだしていきます。


完成
楊枝と比較

完成。



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