
時計ファンのみなさんこんにちは。
マサズパスタイムのマサこと、中島正晴です。
1990年、潜水夫を辞めて陸に上がり、小さなMasa's Junkyardを開店した私は、まだ20代の若者でした。
海のことしか知らない私は、陸に上がった河童も同然。
何から何まで分からないことだらけで「できるわけないよ」
友人や先輩はみんな眉毛をひそめていましたが、天邪鬼な私は、反対されればされるほど、やりたくなります。
とはいえ、なかなか簡単にはいきません。
「この時計は古くて、部品がないから直らないよ」
修理に出した時計屋から幾度となくそう言われ、がっかりする日が続きます。
気に入って買い付けてきた時計の多くが、そして気に入って買っていただいた時計の多くが、廃品となって消えていきました。
ある日、この言葉にうんざりした私は、決心します。
直してもらえないなら、自分でやればいいんだ。部品がないなら、作ればいいじゃないか。
独学で時計の修理を始めることになった私は、その日以降、苦しみながらも夢中な時を過ごし、結果としてアンティークウォッチに多くのことを教えられました。
100年以上の時を経ても変わらぬ輝きを保ち、びくともせずに動き続ける時計は、一体、どうやって作られているのか?
そうでない時計とは何が違うのか?
当時の私は1人でしたが、何年か苦闘しているうち、私の元には才能ある若者が一人ずつ集まり始めました。
やがて私の店は Masa's Pastimeとなり、アンティークウォッチの修復で得た知見を共有する、時計修復チームとなってゆきます。
後々このチームでは、アンティークウォッチの修復と並行して、アンティークムーブメントを使用したカスタム腕時計の製作も始めました。
そしてこれは、ムーブメントだけではなく、文字盤や針、ケースといった外装部品の製作も学ぶきっかけになり、気がつけば、私のチームは時計に関するすべての部品を自分たちで作れるようになったのです。
自分たちの時計を、自分たちの手で作ろう。
その夢を叶えるべく、2012年、私たちは、完全自社製のムーブメントの開発に着手しました。
特殊な資材や機材の入手、その他の困難の克服には10年の時間がかかりましたが、2022年、ついに積年の夢であった完全自社製ムーブメント 「MP1」が完成。
長年親しんできた往年の名機と同様、いつまでも世代を超えて受け継がれる時計のベースができ上がったわけです。
更に2023年には、チームメンバーの篠原那由他がプロデュースした 「Nayuta Model」が完成し、Masa's Pastimeのオリジナルウォッチブランド 「Masa & Co」からリリース。
翌2024年には、MP1ムーブメント搭載のオリジナルウォッチ「MP シリーズ」が加わり、現在、国内外から好評をいただいております。
さてさて、、20代の若者だった私も、気が付けば、初老の時計屋となりました。
しかしまだまだ引退する気はなく、このチームと共に、次世代に受け継がれる時計を作り続けるつもりでいます。
今後ともマサズパスタイムに、そして Masa & Coに、ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
2025年8月25日
マサズパスタイム 代表 中島正晴

1990年の創業以来、ヨーロッパ・アメリカの古き良きアンティーク懐中時計や自社生産のオリジナル腕時計を取り扱っております。
また、店内併設の時計修理工房におきましては、定評のある業界随一の設備、技術レベルの卓越したスタッフによりアンティーク時計のトータルなレストア(修復・再生)を行っています。
シンプルな時計から各種複雑時計、特殊脱進機など、多岐にわたる時計に対応しておりますので、古い時計(1950年代以前より古いもの)の修理でお困りの際はぜひご相談ください。
徹底して親切丁寧にお手伝いさせていただきます。
マサズ パスタイム
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-35-11 元町スギビル1F
2-35-11 Honcho, Kichijoji, Musashino-shi, Tokyo, Japan
自社工房内での時計製作を開始後オリジナルウォッチブランド
「Masa & Co」立ち上げ、現在に至る。
吉祥寺駅公園口より徒歩7分
電話 0422-38-8744 FAX 0422-38-8743
営業時間 11:00〜19:00
定休日 日曜、月曜
ご来店は完全予約制となっております。
お問合せ欄からのメールまたはお電話にて事前ご予約をお願いいたします。