時計部品製作
極めてよくある故障ですが、巻止めのフィンガーピースの先端が折れてなくなっています。
当然巻止めは機能しません。
フィンガーピースの元になる鋼の板を選び出し、中央に香箱芯ぴったりの角穴を開けます。
尚、この時点では鋼材に焼きは入っていません。
旋盤で外周部に線をけがき、徐々に落としてゆきます。
フィンガーピースの形状・寸法が大まかに整った様子です。
更に巻止めのクロス(歯車)との動作を確認しつつ厳密に仕上げてゆきます。
形状・寸法が仕上がったら、焼き入れ・焼き戻しをした後、表面の仕上げをクロスと同様の梨地仕上げにします。
注) ここでは焼き入れ等の様子が割愛してあります。
フィンガーピースが完成し、巻止めが機能するようになりました。