懐中時計ケース製作
当店では、既存のアンティークムーブメントに合わせたケース製作を行っています。
かつての名品の多くが金・銀の再生などの目的でケースを剥ぎ取られ、ムーブメント単体にされてしまっている現状は大変残念なことですが、それらのムーブメントは完全に寸法・仕様の合ったケースを製作することによって再び時計として蘇ります。
またオリジナルのケースに入った完品をお持ちの方でも、日常の使用によってオリジナルケースを傷つけたくない、というような場合には日常使用のためのケースを別作することによってオリジナルケースを温存することができます。
まず、お持ちのムーブメントを良く拝見した上で好みのデザインを充分伺い、ケースの設計・製作に入る流れとなります。
写真は旋盤で切削によってベゼルを製作しているところです。
ベゼルや裏蓋以外にケースのセンター部、ペンダント、ボウ(下げ管)、ヒンジ(蝶版)なども製造当時と同様に全て切削によって製作します。
写真は19世紀半ばのカギ巻き懐中時計用のもの
小型の懐中時計のムーブメントに合わせて腕時計用ケースを製作することも可能です。
こうすることによって、元々腕時計として作られたものと比較しても遥かに高品質なムーブメントの搭載された腕時計が出来上がります。
写真は19世紀後期のJules Jurgensenの小型懐中時計ムーブメントに合わせて製作した腕時計ケース
ガラスバックにすることにより素晴らしいムーブメントをいつでも鑑賞できます。
こちらは1870年代の貴重な自社製ムーブメントに合わせて製作したもの。
ケースのボリューム・ペンダントの形状等、お好みで自由にデザインしていただけます。