時計部品製作
NOTICE:This article written in Japanese.
小型パテックムーブメント(直径28ミリ)のクリックスプリングが、ゼンマイの切れ端に穴を開けただけのいい加減なスプリングが取り付けてありました。
一応機能はしているのですが、本来はネジ留めされているだけでなく、スプリングに足が付いており、上下に動かない様になっています。
写真のスプリングには足が無く、ゼンマイを巻くたびに角穴車や香箱に当たり、キズを付けています。
それだけでなく、上下に動くことでネジも緩んできますし、ヤスリの目が粗いので折れやすくとても危険ですので製作いたします。
スプリングを外した写真です。
ネジ穴の他に、足の入る穴が二つあります。
まず炭素鋼の板にネジ穴を開けます。
足を二本取り付け、角穴車が入る穴を開けて削り込んでいきます。
ほぼ削りだされたら熱処理をし、香箱受けに取り付け微調整します。
調整が終わったら研磨し完成です。
これでパテックのオリジナルとほぼ同様のクリックスプリングに戻りました。